GORGOM NO SHIWAZAKA

ゴルゴムのしわざか!

映画『DUNE/デューン 砂の惑星』感想(ネタバレ)

映画『DUNE/デューン 砂の惑星』の感想になります。
ネタバレを含みますので、お読みになる際はご注意ください。

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Dune(デューン)」の原作は、1965年に第1作が出版されたSF小説シリーズ。SFというジャンルの古典的名作であり、『スターウォーズ』等の多大な作品に影響を与えたとされる歴史的な作品との事です。ちなみに僕は読んだことないです。

個人的に『るろ剣』と肩を並べるほど大好きな漫画『トライガン』も、この作品の影響受けまくってるなーと(本作を見た後に)思いました。砂だらけの惑星が舞台とか、砂虫(サンドワーム)とか。

 

これまで映像化の企画は何度も上がっていたそうですが、あまりにも壮大な物語の為に制作は頓挫の連続。中でも『エル・トポ』で知られるアレハンドロ・ホドロフスキー監督の話は有名なようで、制作中止までの顛末をまとめた『ホドロフスキーのDUNE』というドキュメンタリー映画が公開されるほど。僕はずっと見たいと思いつつもまだ見れてない…。

1984年にデイヴィッド・リンチ監督の下でようやく映画化されたそうですが、ファンを満足させるには至らなかったようで…。僕はずっと見たいと(ry
また、2000年代初頭にはTVドラマシリーズも放映されていたんだとか。これは知らなかった。

 

そんな映像化のハードルが異常に高いこの作品。このたび再度映画化と相成りました。
監督は『メッセージ』や『ブレードランナー2049』等で知られるドゥニ・ヴィルヌーヴ。『ブレードランナー』も相当ハードルの高い作品でしたが、それをちゃんと超えてくる手腕を魅せてくれた監督なので、本作にも非常に期待しておりました。言うて僕は「Dune」にこれまで触れてきていないので、原作の偉大さや過去作と比べてどうとかは言えないんですけどね…。

 

そんなに書くこともないので、さっさと感想に参ります。
見た後の率直な感想は、以下インスタに投稿した通り。

 
 
 
 
 
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A post shared by ブラックさん (@blackson3110)

よくわからんってのは半分冗談です…。
でも、専門用語が結構あるので、理解の追い付かないところがいくつかあったのは事実。あとはまだ明らかになっていないこともたくさんありそうなので、続きを早く見せろー!という気分になりました。


そーいや最初に「DUNE Part.1」って出てきて「あ、まだ終わらないんだ…」と初めて知りました。2部作の予定で、もしかするとさらに続くかも、との事。

そういえば今作だけでは終わらないんですよね。3部作の予定だとか。「続くのかよ!」とちょっと思いました

映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』感想(ネタバレ) - GORGOM NO SHIWAZAKA

↑と同じパターン。
ネタバレを極力回避するために事前に情報を入れない弊害…。

あ、上映時間が『シンエヴァ』くらい長い(155分)ので、鑑賞の際は事前にお手洗いに行っておくことをおススメします。

 

舞台は西暦1万年以上の遥か未来。
AIの反乱だかで既存の文明は崩壊しており、人類は中世風の特異な精神世界を作り出していました。地球以外の惑星にも盛んに進出しており、惑星レベルの壮大な権力争いが繰り広げられている、そんな世界。

惑星カラダンを統治するアトレイデス家は、宇宙帝国より惑星アラキスの管理を命ぜられます。そこはデューンと呼ばれる砂の惑星で、なんかよくわからんけど宇宙で最も価値のある物質であるメランジというスパイスが採れる唯一の場所なのだとか。つまりこの星の管理を任されるという事は、宇宙で最も力を持つという事に等しい。当主のレト・アトレイデス公爵(演:オスカー・アイザック)は、何らかの陰謀を感じつつも、その命に従うのでした。

案の定、それは宇宙帝国の皇帝と前管理者のハルコンネン家の罠であり、アトレイデス家は皇帝直属の親衛隊、サーダカーの襲撃に遭います。レト公爵はウラディミール・ハルコンネン男爵(演:ステラン・スカルスガルド)と刺し違えようとするも、失敗。死亡してしまいます。
どうにか生き延びた息子のポール・アトレイデス(演:ティモシー・シャラメ)は、アラキスの原住民族であるフレメンに導かれ、巨大な陰謀と戦っていく――。

というのがあらすじ。

 

純粋に、全体的な雰囲気がとても良いと思いました。どこか神秘的というか、幻想的というか。ブレードランナーでも似たような感じだったので、監督の作風なのかなと思います。ゲームとかも『ICO』等の雰囲気重視の作品を好んでやったりするので、個人的にとても好みの作風でした。

ポールの母、レディ・ジェシ(演:レベッカ・ファーガソン)が過剰に怖がったりするところも、雰囲気の演出に一役買っていた気がします。基本はみんな英語で話をしてますが、ところどころよくわからない言語で話したり手話も使ったりするのも、うまく言えないですがなんというか壮大な感じを出していたように思いました。

ジェシカが所属してるベネ・ゲゼリットとかいう組織の事はイマイチよくわからなかったですが、ボスのガイウス・ヘレン・モヒアム(演:シャーロット・ランプリング)がポールを試すとこ、ただの箱に手を突っ込んで苦しんで外では母がガタガタ震えてるってだけで、まるでB級映画のようなチープさなのに、演技力と雰囲気で押し切っていてなんか面白かったです。ボイスの能力もただボイスチェンジャー使ってるだけなのに、雰囲気でそれっぽくなってて良かったです。雰囲気って大事。

 

アクションシーンで、シールドで攻撃を防いでるときは青く光って、シールドが破られて致命傷になるときとかには赤く光るのも、格闘ゲームみたいで良かったです。ガードしたときは青、ガード出来なかったときは赤、みたいな感じで視覚的にわかりやすかったです。

あと、ポールが未来のビジョンを見る場面が結構あるんですが、あんまりその通りにならないのが面白いなーと思いました。いくつもある可能性のひとつを見ているに過ぎず、その後の行動で都度変わっていってる、という事なんでしょうかね。まぁ、そのおかげで今起こってるのが予知したビジョンなのか現実なのか混乱するとこがあったような気もしますが…。スティルガー(演:ハビエル・バルデム)達と合流する前、死んだはずのダンカン・アイダホ(演:ジェイソン・モモア)がフレメンに混じってポール達を見ていた描写とか。

 

あとはもう、キャスティングが完全に僕のツボを突いてきてるのが最高でした。ポー・ダメロンアクアマンサノスMJドラックスポルカドットマンなどなど、アメコミ映画に出ている俳優陣が多数出演していて、ヒーロー達のクロスオーバー作品を見ているのかと錯覚しそうになります。

 

シャン・チー』の時も同じような事言ってましたが、最後にポールがフレメンの戦士と決闘になり、どちらかが死ぬまで終わらない決まりだと聞かされた際、ちゃんと相手を殺すところも好感を持ちました。

殺せなくて父に顔向けできなくて家に帰らなかったのではなく、手を汚してしまって母に顔向けできなくて家に戻れなかったのでした。優しい人間には違いないけど、完全無欠のヒーローではないところをうまく表しているというか、キャラクター作りに誠実というか。

映画『シャン・チー テン・リングスの伝説』感想(ネタバレ) - GORGOM NO SHIWAZAKA

ここで「どうして殺しあわなきゃならないんだぁぁ!僕は殺したくなんてないのにぃぃぃ!」とかどっかのスーパーコーディネーターみたいに言われても興醒めするだけですしね。

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僕の嫌いな主人公ナンバーワン。

本作の場合は、人を殺したことが無いのにこういった場面で冷静に判断を下せる能力の高さとか、メンタルの強さとかをうまく表現しているなーと感じました。

 

ポールとジェシカ、あとはフレメンの人達以外ほとんど死亡している中、今後どうなっていくのか。原作を読んでいないので全くわからないですが、むしろ知らない方が楽しみが膨らんでワクワクするので今後も読まないぞ(ただ小説読むのが苦手なだけ)。
2023年にPart.2が公開予定との事で、今から非常に楽しみです。

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ということで、映画『DUNE/デューン 砂の惑星』の感想でした。

ではまた。