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Vシネクスト『仮面ライダーギーツ ジャマト・アウェイキング』感想(ネタバレ)

Vシネクスト『仮面ライダーギーツ ジャマト・アウェイキング』の感想になります。
ネタバレを含みますので、お読みになる際はご注意ください。

仮面ライダーギーツ』は、2022~2023年にかけてテレビ朝日系列で放送された、仮面ライダーシリーズの1作。

人々の“願い”をテーマに、生き残りをかけた熾烈なバトルロワイヤルと、それに挑む多数の仮面ライダーたちの人間ドラマが描かれました。

 

ギーツに関してはたくさん記事を書いていますので、併せてお読みいただけると嬉しいです。

blacksun.hateblo.jp

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そんなギーツの正統続編、および真の最終章として製作されたのが、本作『仮面ライダーギーツ ジャマト・アウェイキング』です。

東映Vシネマシリーズ、Vシネクスの1作として、DVD/Blu-rayの発売に先行して期間限定で劇場公開されています。

 

もくじ

 

概要

Vシネクストという名称が使われ始める前から、仮面ライダーVシネマシリーズでは、主役ではなく、2号・3号ライダーと呼ばれる、いわゆるサブライダーにスポットを当てた作品が作られることが通例となっています(例外もあり)。本作もその慣習に倣い、ライバルキャラとして登場した吾妻道長仮面ライダーバッファをメインに据えた作品となっているのが特徴。

TVシリーズのその後を舞台に、人類を滅亡に導く最凶の相手との最後の闘いが描かれています。

 

監督を務めるのは、坂本浩一
スタントマンとして活動したのち、映画監督を志し渡米。長年にわたり『パワーレンジャー』シリーズの監督や製作総指揮を担当しました。2009年に帰国し、『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』の監督を務めて以降、日本を拠点に『仮面ライダーフォーゼ』『獣電戦隊キョウリュウジャー』『ウルトラマンギンガS』のメイン監督を務めるなど、今や日本の特撮界においても欠かすことの出来ない人物です。

脚本は、TVシリーズと同様、高橋悠也
仮面ライダーエグゼイド』のTV・映画・Vシネ全ての脚本を執筆し、『仮面ライダーゼロワン』でもメイン脚本を担当。ギーツでも、全話の脚本を書いています。

 

キャスト陣は、簡秀吉杢代和人佐藤瑠雅星乃夢奈青島心志田音々など、TVシリーズと変わらぬ面々のほか、実写版『暗殺教室』などに出演している松永有紗、舞台『仮面ライダー斬月』への出演や声優としても活躍している萩谷慧悟、『炎神戦隊ゴーオンジャー』でゴーオングリーンを演じた碓井将大らがゲストとして出演しています。

 

予告編


www.youtube.com

 

あらすじ

浮世英寿仮面ライダーギーツ(演:簡秀吉)が“神”となって世界を作り変えてから、しばらくの時が流れた世界。かつてデザイアグランプリに参加し生き残りをかけて戦っていた者たちも、それぞれの“願い”を叶えるべく、穏やかながらも充実した日々を過ごしていました。

しかし、そんな日々に終わりを告げるかのように、鳴り響く一発の銃声。

宇佐神清春(演:碓井将大)という青年が警官によって撃ち殺され、妻の葉月(演:松永有紗)は激昂し、クイーンジャマトとなって人々を襲い始めます。吾妻道長仮面ライダーバッファ(演:杢代和人)、桜井景和仮面ライダータイクーン(演:佐藤瑠雅)、鞍馬祢音仮面ライダーナーゴ(演:星乃夢奈)が止めようと立ち向かっていると、そこへ現れたのは白い髪をした英寿。彼は「人類を滅亡へ導くゴッドジャマトを止める」と言い、仮面ライダードゥームズギーツへ変身。そして、なぜか道長たちを攻撃してくるのでした。

どうにかその場を脱するも、戸惑いを隠せない道長たち。そこへ、ジャマトのスポンサーとしてライダーたちを何度もピンチに陥れてきた、あのベロバ(演:並木彩華)が現れます。

ベロバが道長に執拗に付きまとう、その目的とは。白髪の英寿が言う“人類の滅亡”とは。そして、ゴッドジャマトの正体とは――。

というのがあらすじ。

 

本編感想

大変見応えのある作品でした。

特筆すべきは、やはり素晴らしいアクションの数々。ダイナミックなカメラワーク、大技をくらった後の吹っ飛び方、役者に激しいアクションさせがち、などなど、特撮ファンは見てたら「あ、コレ坂本監督だな」とわかるくらいに特徴的なアクション演出が、本作でもいかんなく発揮されていました。道長を演じる杢代くんや景和を演じる佐藤くんは、ダンスをやってるだけあって魅せるアクションが上手い。袮音を演じる夢奈ちゃんもしっかり頑張ってました。

中でも、ダムでのバトルシーンは本当に凄かった。お得意のワイヤーアクションや、ウルトラ系を彷彿とさせる寄りの画を多用したど迫力の撮り方など、日本三大ヒーロー(ライダー・戦隊・ウルトラ)すべてに携わっている坂本監督だからこそできる、カッコいいシーンをいいとこ取りしたような、大変素晴らしいものでした。

 

あとはなんと言っても、女の子たちがとにかくかわいい。

ひとつ前の『マダム・ウェブ』の感想でも書いてるし、なんか最近コレばっか言ってる気がしますが、実際かわいいんだから仕方ない。TVシリーズに出演した女の子たちがほぼオールスターで再出演してくれて、なんとも眼福でした。仮面ライダーロポこと、小貫莉奈ちゃんも出てくれたら完璧だったのに。プロアクティブのCM、めっちゃかわいいよね。

さらに、本作のゲストキャラ、葉月を演じる松永有紗ちゃんも、また顔が良いのなんの。幸薄い役が似合いそうな感じとか、どことなく山本千尋ちゃんに似た雰囲気を感じるので、きっと坂本監督の趣味なのでしょう(笑) いいぞもっとやれ。

 

脚本も、個人的には良かったと思います。

ゴッドジャマトの正体は早い段階で察しがついてしまったものの、何度もミスリードを誘う話運びは素直に面白かったです。相手がジャマトだろうが悪いヤツじゃなければ戦わず、逆に悪いヤツであればトリプルライダーキックをお見舞いして容赦なくぶっ倒すところも、派手な見せ場をしっかり用意してくれるという点でも良かったし、各キャラ(主に道長)の成長も感じさせて、いろんな意味で良かったです。

満を持しての登場であるバッファの最強フォーム、プロ―ジョンレイジも、既存のスーツを流用しつつちゃんと別物に見せていて、めちゃくちゃカッコよかったです。下半身は靴以外まるごとモンスター、肩はコマンド、武器(盾?)はゲムデウスクロノス、頭と胴体だけ新規かなと思いましたが、どうだろう。最早忘れかけていた、道長の中のジャマトの力を活かしてくれたのもグッときました。

白髪の英寿が変身するドゥームズギーツも、強者感がよく出ていてカッコよかったですね。男の子はみんな金×黒が大好き。

仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド』では異種族間の溝が埋まるどころかむしろ悪化していましたが、本作ではその辺にも少し踏み込んでいて、好感が持てました。おそらく、「罪を憎んで人を憎まず」からの「未来はいくらでも変えられる」的なことを言いたいのだと理解しましたが、つい最近まで放送していた、小さい子供の観客も多くいるであろう作品では、たとえ綺麗事だとしてもこうした展開が適切なんだろうなぁと。ファイズに関してはもう20年も前の作品で、メインの客層はオッサンでしょうから、多少ドライな展開もアリだと判断したのかもしれないですね。

 

おわりに

毎度まとまりのない感想ですが、以上になります。

僕がギーツ大好きというのもあり、本作も非常に楽しめました。ギーツファンは一見の価値ありかと。Vシネクストにしてはハードな展開も控えめなので、お子さんも十分に楽しめるのではないでしょうか。

ということで、Vシネクスト『仮面ライダーギーツ ジャマト・アウェイキング』の感想でした。

ではまた。