映画『シャン・チー テン・リングスの伝説』の感想になります。
ネタバレを含みますので、お読みになる際はご注意ください。
2022/07/23:大幅に加筆、修正しました。
2023/01/08:目次を付けました。
マーベルコミックを原作とした複数の実写映画を同一の世界観で描くクロスオーバー作品群、それが『マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)』。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』にて大ボス、サノスを倒し、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』をエピローグとしてフェーズ3が一区切りし、フェーズ4へ突入しました。
そのフェーズ4の劇場公開第1弾が『ブラック・ウィドウ』、第2弾が本作、『シャン・チー テン・リングスの伝説』となります。
もくじ
概要
Disney+のドラマ含むこれまでのフェーズ4の作品は、既存のキャラの掘り下げや、新しい展開への種蒔きとしての意味合いが大きかったように思います。『ブラック・ウィドウ』も一見さんに比較的優しい作品ではありましたが、初期からいるキャラですし、時系列的にも過去作とのつながりが深い作品でした。
しかし、本作は完全新規のヒーロー作品なので、過去作とのつながりはほぼ無し。なので、見る前にコレ見といたほうがいい、通称“MCUマラソン”も本作には不要。強いて言うなら『アイアンマン』1~3を見ておくとより楽しめる程度。なんだかいよいよ本格的に次のフェーズが始まってきたぞ、という感じがしてワクワクしますね。この作品を機に、MCUデビューしてみてはいかがでしょうか。
既に至る所で言われていますが、本作のすごいところは、ハリウッドの超大作映画で、アジア系俳優を主役に起用している点。
これまでのMCU作品に登場したアジア系といえば、メインキャラだと、ドクターストレンジの兄弟子であるウォンくらいしかいませんでした。20作以上の作品数を誇るMCUでさえコレなんですから、アジア人がハリウッド進出するために越えるべき壁はまだまだ高いんだなぁ…という気分にもなります。
しかし、それももう過去の話。
本作では、シャン・チー役に大抜擢されたアジア系カナダ人のシム・リウのほか、中国・韓国系アメリカ人を両親に持つオークワフィナ、香港映画界では大スターであるトニー・レオンやミシェル・ヨーなど、アジア系俳優が多く出演しています。アメリカにおけるアジア系人種の立ち位置とか、そういった細かいところは僕には知識が全然ないので書きません(書けません)。ですが、映画産業では世界一というべきアメリカ・ハリウッドで、しかも今や世界一のヒーロー映画スタジオであるマーベルにて、アジア人を主役とする本格的なカンフー映画が作られるという事実に、同じアジア系人種として非常に喜ばしく、誇らしい気持ちになります。
なんでも、まだMCUがスタートする前、現マーベル・スタジオ社長のケヴィン・ファイギが、製作費の融資を受ける際に提示した映画の企画書の中に、『シャン・チー』も入っていたんだとか。そのほか、初の黒人系ヒーロー映画『ブラック・パンサー』や、MCUとしては初の女性主人公のヒーロー映画『キャプテン・マーベル』などが、既に候補として挙がっていたんだとか。まだ脱ポリコレだなんだと言われるずっと前に、既にケヴィン・ファイギはそうした作品を作ろうと動いていたんですから、先見の明のえげつなさたるや。
そうした、歴史的にも大変意義のある本作。
メインビジュアルが解禁されたとき、なんかシャン・チーの見た目が地味ということで、公開前から見ない宣言してる人がちらほらいたらしいですね。個人的には、スーパーヒーローアクションとカンフーアクションが融合することで、果たしてどんな化学反応を起こすのか、楽しみで仕方ありませんでした。まぁ、同じアジア系人種なので、見た目は特に気にならなかったってのもある気がします。
見て率直に感じたことは、序盤~中盤はカンフー映画の良さが色濃く出ていて、後半以降はスーパーヒーロー映画らしい作りになってたなーと。少なくとも、見た目がどうとかで見ないのは非常にもったいない作品であることは間違いないです。
さて、ぼちぼち本編の感想に入ろうと思います。
予告編
あらすじ
『アベンジャーズ/エンドゲーム』後の、アメリカ、サンフランシスコ。
ショーンという名の青年は、ホテルマンとして働きながら、同僚であり親友のケイティ(演:オークワフィナ)と、仕事終わりに飲みに行ったり朝までカラオケで騒いだりと、楽しい生活を送っていました。
ある日、バスに乗って出勤していると、レーザー・フィスト(演:フロリアン・ムンテアヌ)ら見知らぬ男たちから、「首にかけてるペンダントをよこせ」と言われ、襲われます。ショーンは、そんな暴漢たちを見事なカンフーで撃退。喧嘩も出来ない優しい人物だと思っていたケイティを驚かせます。
実は、ショーンの本当の名前はシュー・シャン・チー(演:シム・リウ)といい、幼少期から父より暗殺拳を叩き込まれた、凄腕の武道家でした。父はヤバい組織のトップであり、そんな父から逃げるようにサンフランシスコへ来たのだと、ケイティに明かします。もうひとつのペンダントを持っている妹、シュー・シャーリン(演:メンガー・チャン)の身に危険が迫っていることを知ったシャン・チーは、彼女のいる中国、マカオへ向かいます。
たどり着いたのは、ヤバめの人達が金を賭けて戦い合うナイトクラブ、“ゴールデン・ダガー”。
シャーリンは、そこのオーナー兼、最強のファイターとなっていました。しかも、兄であるシャン・チーを見るや、恨み骨髄に徹すと言わんばかりに怒り出します。強引に闘技場へ上がらされたシャン・チーは、シャーリンに見事にK.O.されてしまいました。
そこへ、犯罪組織“テン・リングス”の集団が強襲してきて、彼らとの戦闘に。中には、かつてシャン・チーの師だったデス・ディーラー(演:アンディ・リー)もおり、激しいバトルを繰り広げます。最終的に、シャン・チー達の父であり、“テン・リングス”のボスであるシュー・ウェンウー(演:トニー・レオン)が登場し、一行はアジトへと連れて行かれる事に。
父の目的とは、そしてシャン・チーはその野望を止めることが出来るのか――。
というのがあらすじ。
本編感想
楽しい日常が描かれる序盤
序盤はショーン(シャン・チー)とケイティとの日常が描かれます。
裕福で何不自由ない暮らしという訳ではないけれど、客の車を乗り回してみたり、飲み屋でくっちゃべったり、カラオケではしゃいだり、といったシーンがとにかく楽しそうで、ホッコリするのと同時に、羨ましいなぁ…と思いました(意味深)。シャン・チーもですが、ケイティが底抜けに明るい性格で、こういうキャラが作品内に一人でもいると、作品全体が明るくなっていいですね。二人は男女間ですが、恋愛感情とかは一切なく、本当にただただ仲のいい親友って感じなのも、今風で良かったです。
バス内での格闘シーンは、ジャッキー・チェンを彷彿とさせる、大変見応えのあるバトルでした。狭い車内をスルスルと移動しながら、車内の小物を活用したりしてちょいちょいコミカルな演出も挟んでくるとことか、モロですよね。ガッチリとこちらの心を鷲掴みにする、非常に楽しいバトルでした。あと予告編とかでよく流れる、ポーズ決めるとこもメチャクチャカッコよかったです。日本の特撮に慣れ親しんでいる身としては、ああいう見栄を切るようなシーンはテンション上がるんですよね。「○○レッド!(ドカーン!)」みたいな。
その後、二人はシャーリンに会うためにマカオへ向かう訳ですが、移動中の飛行機の中で自分の本当の名前や生い立ちなんかを明かすのが、なんだかすごく良かったです。しっとりとしたバーとかで雰囲気たっぷりに話すとか、重要キャラに「実はお前は○○なのだ!(デデーン!)ウソダドンドコドーン」みたいな感じで明かされるのではなく、割とあっさりめな感じがなんとも絶妙でした。
ファンサービスの光るマカオ編
そして到着した“ゴールデン・ダガー”は、刃牙の地下闘技場やらHUNTER×HUNTERの天空闘技場みたいな、いかにもって感じの場所(ビルの上層階なので後者の方が近いかも)。シャーリンがなぜ怒っていたかというと、「大好きだった兄ちゃんに置いてかれたから」という、なんとも可愛らしい理由なのがまた良い。兄ちゃんを追って自分も家を出たら、あれよあれよと物騒極まりないクラブのオーナーにまで登り詰めちゃうんだから、この辺は父親の血を受け継いでるんだなぁ、と言わざるを得ない。
このクラブでのシーンは、MCUファンへのサービスが満載でした。
わかりやすいところでいうと、前述したウォン(演:ベネディクト・ウォン)と、『インクレディブル・ハルク』のヴィランだったアボミネーション(声:ティム・ロス※クレジット無し)とのバトル。「アボミネーション!アボビベーション(噛)やないか!!」って感じでめっちゃ興奮しました。なんか知らんけど戦闘後は仲良くなってましたね。
そのほかにも、『ブラック・ウィドウ』に出てきたウィドウの一人と、『アイアンマン3』に出てきたエクストリミスの被験者が戦ってたりしていたようで、なんか見たことある人いる気がするな…くらいの感じであまり気に留めていなかっただけに、後で知って驚きました。この辺の、「知らなくても全く問題ないけど、知っているとより楽しめる」といった塩梅のファンサービスが、なんともうまいなーと思いました。
強襲してきた“テン・リングス”とのバトルは、高層ビル側面の、工事用に仮設された鉄パイプのフレームみたいなところで戦う、臨場感抜群のシーンでした。この辺も、ジャッキー映画の影響を色濃く受けている気がします。高所恐怖症気味の僕は、心の中で絶叫しながら見ていました(笑)
デス・ディーラーとシャン・チーとのバトルは、目にもとまらぬ超スピードで、動きもキレッキレですごかったです。ただ、見た目はめっちゃカッコいいデス・ディーラーさんは、最後まで何考えてるかわかんなかったのがなんとも。
ヴィラン、マンダリンの登場
ここで戦いを収めるように登場するのが、本作のヴィランである、ウェンウー。
彼は世界的犯罪組織“テン・リングス”のリーダーで、組織名の由来でもある神秘の腕輪テン・リングスを所有し、世界の覇者となるべく、ひたすらに権力を追い求めています。10個の腕輪からなるその武器は装着者に絶大なパワーと不老不死をもたらし、ウェンウーも1000年の時を生きているのだとか。長く歴史の裏で暗躍してきた彼には、“ウォーリアー・キング”、“マスター・カーン”、“世界一危険な男”、そして“マンダリン”など、数々の異名があるとかないとか。
この“テン・リングス”という組織は、MCU1作目である『アイアンマン』にて、トニー・スタークを拉致した組織。異名に関しても、“マンダリン”は原作においてアイアンマンの最大のヴィランとして立ちはだかる存在ですし、『アイアンマン3』のメインヴィランとして登場もしています。この時は偽物だったので、ウェンウーが“真のマンダリン”という事ですね。また“マスター・カーン”は、今後サノスに代わるスーパーヴィランとして登場が噂されている“征服者”カーンの事だったりと、本筋にさほど関係ないところで関連作品の要素を匂わせる作りは本当に見事。
彼の武器であるテン・リングスは、原作でもマンダリンが使用しており、様々な属性を秘めた10個の指輪だったのが、映画では10本の腕輪にアレンジされています。サノスの使うインフィニティ・ガントレットとの差別化を図る狙いがあるそうで、2004年の『カンフーハッスル』に出てきた洪家鐵線拳(ほんけてっせんけん)の影響を受けて、腕輪になったのだとか。こうしたアジア映画へのリスペクトを随所に感じられるところがまた素晴らしい。ロケットパンチのように飛ばしたり、鞭のように振り回して矢を弾いたりと、使い方も非常にカッコよかったです。
※ちなみに、テン・リングスに関して当記事では、組織名を指すときは“”を付けて、武器名を指すときは付けない、という形で一応区別しています。時々間違えてるかもしれないのはご容赦ください。。
それにしても、ウェンウーを演じるトニー・レオンがとにかくカッコよすぎる…。激マブですよ…(年齢を感じさせるワード)。
ウェンウーは間違いなく悪者なんですが、ただの純粋悪ではなく、優しさや家族への深い愛情も持ち合わせてるところが非常に魅力的でした。その深い愛ゆえに、それを失ってしまったときに堕ちるとこまで堕ちてしまうという、『北斗の拳』のサウザーの愛を拒んでないバージョンみたいなキャラになっていたように思います。
そんなウェンウーの目的は、“テン・リングス”に恨みを持った連中に殺害された妻、イン・リー(演:ファラ・チャン)を助け出すこと。既に亡くなっているのは明らかなんですが、彼女が生まれ育った村の奥深くに閉じ込められており、夜ごとに助けを求める声が聞こえてくると言って譲りません。深い悲しみによって、闇に心を囚われてしまっていたのでした。村へ行くためにはシャン・チーとシャーリンが持っているペンダントが必要となるため、二人を探していたんだとか。ここで「目を覚ませ親父!」と強く言うことなんてとても出来ないような、愁いを帯びたウェンウーの表情がまたたまらんのですよ…。
もし村の人たちが歓迎してくれないときはどうすると聞かれ、「その時は村ごと焼き払う」と答えるウェンウーに、反発するシャン・チー。なら仕方ないと、牢獄に閉じ込められてしまいます。その中には、ウェンウーを楽しませる道化として監禁生活を送っていた、トレヴァー・スラッタリー(演:ベン・キングズレー)という男がいました。
僕は見たい映画は出来る限り予告編も見ないようにして前情報を入れないようにしているので、この場面には本当にビックリしました。なぜなら彼は、『アイアンマン3』でマンダリンを演じていた男、その人だからです。まさかまた出てくるとは思わなかった…。ただ、ここだけは関連作を見てないと「なんだコイツ…」となるだけなので、ファン以外の人は首をかしげてしまうかも。
トレヴァーは友達としてモーリスという不思議な生き物(顔が無いのにめちゃくちゃ可愛い!)を連れており、この生き物が村への行き方を知っているというので、一行は脱獄してレーザー・フィストの車を奪い、危険が迫っていることを伝えるために村へと向かいます。車体に自分の名前をデカデカと入れてたり、レーザー・フィストが意外とギャグキャラだとわかるナイスなシーン。
突然ファンタジックになる後半
村への道は意思を持っているかの如く動く竹林で守られており、なんとなく『ハリーポッターと炎のゴブレット』だかの迷路のシーンを連想しました。植木が勝手に動いて道がどんどん変わっていくヤツ。モーリスの案内によって無事に竹林を抜け、シャン・チー達一行はウェンウー達よりも先に村へと到着します。
そうしてたどり着いた神秘の村、ター・ロー。
そこは、九尾、麒麟、鳳凰、獅子など、東洋神話の生物が村人と共生している、不思議な村。ここまでは割とリアル寄りのカンフーアクション映画だったのが、ここに来て急にファンタジック色が強くなり、若干戸惑いがありました。
村人たちは最初はシャン・チー達を拒絶して追い返そうとしますが、イン・リーの姉、つまりシャン・チー達の伯母であるイン・ナン(演:ミシェル・ヨー)によって、温かく迎え入れられます。彼女らはウェンウーが来ることも既に認識しており、逃げるのではなく立ち向かう気満々。シャン・チー達にも協力して欲しいと、竜の鱗(ドラゴンスケイル)を使用した戦闘服を用意してくれたり、修行をつけたりと、とても良くしてくれます。
ミシェル・ヨーのアクションシーンはこの修行の場面くらいなんですが、太極拳のような流麗な動きを見せてくれて、とてもカッコよかったです。固く握りしめたシャン・チーの拳を開いて柔らかい構えにしてくれるところとか、目指すべき方向へ導いてくれているようで、グッときました。
個人的に村での一連のシーンで最も良かったと思ったのは、シャン・チーがケイティに真実を告げる場面。
マカオへ向かう飛行機の中で、かつて父のもとで暗殺拳を叩きこまれていた時、最初の任務として母を殺した犯人を探し出して仇を取れと命じられたのに、結局犯人を殺すことが出来なかったと言っていました。ですが、実際はしっかり殺していたことをここで打ち明けます。殺せなくて父に顔向け出来ず家に帰らなかったのではなく、手を汚してしまって母に顔向け出来ず家に戻れなかったのでした。優しい人間には違いないけど、完全無欠のヒーローではない、というのをうまく表しているというか、キャラクター作りに誠実というか。短いけどすごく意味のあるシーンだと思いました。
あと、ウェンウーはきっと自分の手で犯人をブチ殺したいと思っていたはずなのに、任務という形で息子に仇を取らせるというのも、彼なりの愛情表現なんだろうな、と思いました。まぁ、間違った表現方法である事は明白ですが…。
ドッカンバトルなクライマックス
ウェンウー達とのラストバトルは、ド派手なスケールで、さながらドラ○ンボールのようでした。
テン・リングスを自分のものにして気を溜めるような動きをするシャン・チーとか、完全にかめはめ波やんけ!と誰もが思うところ。最後はウェンウーを利用していたソウルイーターズの親玉、ドウェラー・イン・ダークネス(ぱっと見ゴアマガラかと思った)が復活し、ますますリアリティラインがよくわからんことに。グレート・プロテクターとかいうドラゴンも登場し、とどめは龍拳か!?と思いましたが、さすがにそこまでは無かったですね。
急に荒唐無稽なスケール感になったからか、ラストバトルに関しては不思議とちょっと乗り切れない自分がいました。デス・ディーラーやグエン爺さんをはじめ、あまりにも簡単に人が死に過ぎる、というのも理由のひとつな気がします。
ですが、やっぱりウェンウー、というかトニー・レオンは、最後までずっと素晴らしかったです。村に到着していざバトル!…かと思いきやまず最初に妻に線香をあげるとか、最期は息子(シャン・チー)をかばって、テン・リングスを託して逝くとか、親父ぃぃ…(泣)って感じでした。
テン・リングスが1000年も連れ添ったウェンウーからいきなりシャン・チーに鞍替えしたのは少々疑問ですが、その理由は今後明かされたりするんですかね。
MCU恒例のミッドクレジットシーンは、いつも通りバーで飲んでいたシャン・チーとケイティのもとへウォンが再び登場し、カマー・タージの書庫へ連れてきて、キャロル・ダンヴァース/キャプテン・マーベル(演:ブリー・ラーソン)と、ブルース・バナー/ハルク(演:マーク・ラファロ)と共に、テン・リングスについて分析するシーン。魔術、科学、宇宙の知識を以てしても、どのようにして作られたのか、どんな力があるのかがわからないという、未だ謎の多いテン・リングス。
キャロルは『エンドゲーム』では原作の様なショートヘアーでしたが、本作では単独作の時の様な少し長い髪形になっていました。もしかしてこっちを先に撮ったのかな。あと、ブルースが腕をケガしてたのは、『エンドゲーム』にてナノ・ガントレットを使った後遺症と思われますが、ブルースの姿に戻ってたのが気になりました。ハルクと融合したのでは?…うーん、今後の展開が気になりますね。
最後は、ボス不在で崩壊したと思われた“テン・リングス”のボスの座をちゃっかりシャーリンが継いでいて、シャン・チーとケイティは、ウォンも交えて3人で『ホテル・カリフォルニア』を熱唱して、映画は終わってました。僕もピンチの時やクタクタな時に歌いたいと思います(笑)
おわりに
はい、そんな感じで、感想は以上です。
もっと短くするつもりで書き直し始めたのに、全然短く出来ないどころか、むしろ余計に長くなってしまいました…。それだけ見どころが多い映画って事で、どうかご勘弁ください…。
ちょっと乗り切れないところはあったものの、全体的に非常に楽しい映画でした。他のMCU作品との繋がりを気にすることなく楽しめますし、カンフー映画が好きな方も満足できる作品になっていると思いますので、これまでMCUに触れてこなかった方にも是非見ていただきたいです。
ということで、映画『シャン・チー テン・リングスの伝説』の感想でした。
ではまた。