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ゴルゴムのしわざか!

映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』感想(ネタバレ)

映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の感想になります。
ネタバレを含みますので、お読みになる際はご注意ください。

日本が誇る大人気ゲームキャラクター、マリオ

彼の初登場は、任天堂が開発し、1981年にアーケードで稼働開始した『ドンキーコング』まで遡ります。続編の『ドンキーコングJR.』では悪役として登場したんだとか。

マリオの名を冠したゲームとしては、1983年にゲーム&ウォッチ用ソフトとして発売した『マリオブラザーズ』が初。正式にマリオの名前が与えられたほか、2Pキャラとしてルイージが初登場したのもこのゲームから。

そして、1985年にファミリーコンピュータ用ゲームソフト、『スーパーマリオブラザーズ』が発売。(Wikipediaによると)世界で初めて横スクロールアクションを導入したゲームであり、「敵を踏むことで倒すことが出来る」といった当時としては画期的なシステムなども相まって、社会現象というべき空前の大ヒットを記録。アーケードが主流だった当時のゲーム業界に家庭用ゲームを普及させた立役者となり、任天堂はゲーム開発会社として広く認知されるようになりました。

その後も、レースゲーム『マリオカート』や、『マリオゴルフ』『マリオテニス』のようなスポーツゲームなど、マリオシリーズとして数多くのゲームが発売され、シリーズの全世界累計売上は驚異の5億6000万本以上。「最も売れたゲームシリーズ」としてギネスにも載っているんだとか。

 

僕はファミコンというよりかはスーファミ世代なので、『スーパーマリオブラザーズ』は持ってはいませんでしたが、ゲームショップの試遊台とかでやる機会は多かった印象。どちらかというとひとつのゲームをひたすらにやり込む少年だった僕は、『スーパードンキーコング』シリーズにハマりまくっていました。特に『スーパードンキーコング3』は、103%(全ての収集要素をコンプした状態)までやりこんだソフトを友達に貸したらそのまま返ってこなくなって激怒した…という思い出があったり。ところで最近、「スーパードンキーコングシリーズのBGMが神過ぎる!」みたいな動画がYouTubeで軽いブームになってた気がしますが、アレなんでなんすかね。

マリオでいうと、ゲームボーイの『スーパーマリオランド2 6つの金貨』はもう、死ぬほどやりましたね。大学生の頃にはWiiの『スーパーマリオギャラクシー』シリーズにドハマりしましたし、『マリオカートWii』や『大乱闘スマッシュブラザーズ』とかも、友達と熱狂しながら楽しんでました。そりゃあもう、近所から苦情来ちゃうくらい…(恥)

 

そんなマリオシリーズですが、過去に2度映画化されています。

最初の映画が、1986年に公開された『スーパーマリオブラザーズ ピーチ姫救出大作戦!』というアニメ映画。未見ですが、マリオとルイージが配管工ではなく雑貨屋を営んでいたりと、結構設定が異なるようですね。機会があれば見てみたい。

また、1993年には『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』という作品で、初めてアメリカで実写映画化されました。こちらもまだ見れていないのですが、結構酷評されているようですね…。キャラのビジュアルを見た感じ、あれでは叩かれるのも致し方無いような気が…。でも本作を機に再評価されているような声も聞くし、いろんな意味で見てみたい作品です。

 

もくじ

 

本作概要

そんなマリオシリーズ、今度はCGアニメで映画化されることとなりました。
それが本作、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』です。

タイトルの通り『スーパーマリオブラザーズ』をベースとして、『ミニオン』シリーズで知られるILLUMINATION(イルミネーション)と任天堂がタッグを組み、ゲームの世界観を忠実に再現して映像化されています。

 

話によると、英語で作成した脚本を日本語に翻訳するのではなく、最初から英語版と日本語版の脚本を同時進行で作成していたそうで、もちろん映像は共通なので話の流れとかは同じですが、細かいニュアンスとかに結構違いがあるらしいですね。僕は今回日本語版で鑑賞しましたが、英語版の方も今後見ようかと思っています。

さて、前フリが長くなり過ぎた感があるので、さっさと感想に参りたいと思います。
今回は比較的ネタバレ控えめです。

 

予告編


www.youtube.com

 

あらすじ

アメリカ、ブルックリン。

TVで流れるCMは、配管工を営むマリオ(声:クリス・プラット(英語)宮野真守(日本語))とルイージ(声:チャーリー・デイ(英語)畠中祐(日本語))の双子の兄弟、通称マリオブラザーズのもの。両親やかつての同僚を見返してやろうと自前でCMを作ったはいいものの、仕事は失敗続きで、なかなか上手くいきません。

そんなある日、マンハッタンで排水管が破損し、市街地に洪水が発生。名を上げるチャンスとばかりに駆けつけた2人は、下水道にあった緑の大きな土管へ吸い込まれてしまいます。

気が付いたマリオがいたのは、色とりどりの大きなキノコが立ち並ぶ不思議な世界、キノコ王国でした。離れ離れになってしまったルイージを探すため、キノコ王国の姫、ピーチ(声:アニャ・テイラー=ジョイ(英語)志田有彩(日本語))に協力を要請。一方ルイージは、キノコ王国を滅ぼそうとするダークランドの支配者、クッパ(声:ジャック・ブラック(英語)三宅健太(日本語))に捕まっていました。

果たしてマリオとピーチ姫は、クッパの野望を阻止し、ルイージを救い出すことが出来るのか――。

というのがあらすじ。

 

本編感想

家族での鑑賞にピッタリな、最高のアトラクション・ムービーでした。
至る所にゲームのオマージュが盛り込まれていて、見ていて楽しいのなんの。

ブルックリンのシーンは『スーパーマリオ オデッセイ』を思わせるし、キノコ王国に来てからは『スーパーマリオ 3Dワールド』っぽいし、『マリオカート』や『ドンキーコング』な場面もあったりして、もうずっと楽しかったです。ルイージがダークランドに迷い込むところはモロに『ルイージマンション』でしたね。ところどころ横スクロールアクションっぽいアングルになるのも芸コマでした。キノコ食べてグングンデカくなる描写とか、たぬきマリオやネコマリオ、あとファイアピーチとかも出てくるのがまた最高。ファイアドンキーも出てきましたが、これはオリジナルかな?

ピーチ姫が訓練用コースでマリオのお手並み拝見するところも、回転するファイアバーや、乗ると落下するちくわブロックといったステージギミックのほか、何度失敗しても諦めないマリオの姿が、残機を減らしながらステージクリアするまで頑張る僕らプレイヤーの姿を投影しているようで、マスクの下でニッコニコしながら見ちゃいました。

カートでキノコ王国へ戻る場面では、マリカーでおなじみのレインボーロードが忠実に映像化されていましたし、クッパ軍団の『マッドマックス』オマージュとかも最高でしたね。バナナでスリップさせたり、甲羅をぶつけてクラッシュさせたり、キラーやトゲゾーこうらも出てきたりと、ゲームのアイテムもわんさか出てきてテンション上がりっぱなしでした。

 

各キャラクターも、ゲームのイメージそのままといった感じでとても良かったです。

本作のピーチ姫はクッパに攫われる役割ではなく、自ら積極的に前線に立つバトルヒロインでしたが、最近のゲームでは結構プレイアブルキャラになっているし、特に違和感は感じませんでした。やたらと歌いまくるクッパとかも、違和感は感じず純粋に楽しめました(あの指でピアノ上手なのもウケるw)。キノピオ(声:キーガン=マイケル・キー(英語)関智一(日本語))は、声優のおかげでスネ夫が喋ってるのかとしばしば錯覚するところがありました…。

あと、『ギャラクシー』に出てきたチコ、本作ではルマリー(声:ジュリエット・ジェレニック(英語)山根あん(日本語))というらしいですが、この子が可愛い見た目に反して滅茶苦茶黒いことばっか言うのがおかしくてたまらなかったです。コレに関しては、ゲームとギャップあり過ぎて逆に面白いパターン。日本語版の声優を務めた山根あんちゃんはまだ小学生らしいですが、年端も行かぬ子に「逃げ道ならあるよ、それは死による開放さ」とか言わすなよ(笑)

まぁ、『すずめの戸締まり』のダイジンの時にも子供らしからぬこといっぱい言ってた気がしますけども。

 

ひとつ気になったのが、マリオの年齢について。あの風貌なので、てっきり中年かと思ってたんですが、まだ配管工として独立したばかりだったり、そんなに歳いってない両親がいて、「どうして親は僕たちを認めてくれないんだ」みたいな子供っぽい確執があったりと、実際は二十歳そこそこくらいなのかな?ゲームでの設定がどれくらいなのか知らないですが、もしかすると中盤のドンキーとの友情くんだりの説得力を増すために、ちょっと若めに設定してたりするんでしょうかね。

…って調べたらゲームでも24~26歳くらいをイメージしてるらしいですね。僕が勝手に中年をイメージしてただけか…。

 

音楽も、ゲームの素晴らしすぎる音楽が絶妙にアレンジされていて、「おっ、この曲は!」みたいなのがいっぱいあってすごく良かったです。個人的には、ジャングル王国での音楽が『スーパードンキーコング』シリーズを彷彿とさせて興奮したのと、クライマックスのスターを取った時の曲のアレンジがテンション上がりまくりで特に良かったなぁと。

 

ストーリーについては割愛しますが、「友情!努力!勝利!」って感じで最高でした。
ラストではブルックリンのどこかで、あの鳴き声と共にあのタマゴが孵ろうとする場面が流れます。続編を期待させるよくある終わり方でしたが、これほど面白かったんだから是非とも続編作って欲しいですね。

 

おわりに

感想は以上になります。

お子さんはゲームをプレイしているような感覚で鑑賞できるし、親御さんは童心に帰って鑑賞出来るしで、家族で鑑賞するのにこれほどピッタリな作品は無いかと思います。
もうゴールデンウィークも終わってしまいますが、まだ公開は続くと思うので、休みの日なんかにぜひご家族みんなで見に行っていただきたい、最高に楽しい映画でした。

ということで、映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の感想でした。

ではまた。