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映画『トップガン マーヴェリック』感想(ネタバレ)

映画『トップガン マーヴェリック』の感想になります。
ネタバレを含みますので、お読みになる際はご注意ください。

前作『トップガン』が公開されたのは、1986年

アメリカ海軍の戦闘機パイロット達の活躍を描いたその映画は、年間興行成績第1位を獲得し、主演のトム・クルーズはこの映画で一躍トップスターの仲間入りを果たしました。

主題歌の『Danger Zone』も、聞いたことない人はいないんじゃないかというくらいに有名ですよね。

Danger Zone

Danger Zone

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そんな『トップガン』、実に36年ぶりに続編が公開される事となりました。
それが本作、『トップガン マーヴェリック』です。

現実と同じくらいの時間が経過したアメリカを舞台に、歴戦の勇士となった主人公が、かつて訓練を積んだトップガンの教官を務める、といったお話となっています。前作と同様、アメリカ海軍の協力のもと、本物の空母や戦闘機を使用して撮影が行われました。

本来は2019年に公開される予定でしたが、コロナ禍やその他諸々によって、度重なる公開延期がされる事に。それでも、主演でありプロデューサーも務めるトムが劇場公開にこだわったとかで、配信オンリーとはならずに、今年ようやく映画館にて公開となりました。「映画館の大きなスクリーンで見せるために作ったんだから、絶対に映画館で上映したい」との思いからだそうですが、それを貫けるのがすごい。大の映画好きでも知られるトムらしいというかなんというか。

 

↓予告編はこちら。

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僕は前作を見ておらず、本作も当初見る予定はありませんでした。

しかし、予告編とか見てると面白そうだなーと思ってきて、世間の評判も非常に良いみたいなのでどんどん気になってきて、直前に前作を見たうえで本作の鑑賞に臨みました。

 

前作を見た率直な感想としては、ノーヘルでバイク乗り回したり、飲み屋でバカ騒ぎしたりナンパしたり、唐突にビーチバレー始めたりして、なんか陽キャが学生ノリでウェーイしてる映画だなー、という印象。陰キャの僕には縁遠い世界だなーと。

とはいえ、選ばれた精鋭たち、その中で結果を出していく主人公、そこで出会った女性とのロマンス、親友を死なせてしまったことによる挫折、そこからの立ち直り、大ピンチの状況からの大逆転…
といった、今となっては王道ともいえるパターンを見事に描いていて、非常に面白い映画だったのは事実。あとアマプラで見たんですが、音質がやたらよくて、戦闘機の飛行音とかが大迫力だったのがすごい良かったです。おかげで、「こりゃ続編も映画館の音響で見た方が絶対いいな」という気持ちが芽生え、モチベが大幅アップしました。

といったところで、本作の感想を書いていきたいと思います。

 

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アメリカ海軍のピート・“マーヴェリック”・ミッチェル大佐(演:トム・クルーズ)は、かつて空中戦にて3機の敵機を撃破した、伝説のパイロット。これは過去40年間破られたことの無い記録なんだとか。
他にも数えきれないほどの勲章を受勲しているにもかかわらず、パイロットであることにこだわる彼は昇進を断り続け、今も大佐の地位にとどまっていました。

現在、極超音速テスト機“ダークスター”のテストパイロットを務めている彼は、前人未到のマッハ10での飛行を見事に成功させるも、欲を出して更に速度を出そうとした結果、限界を超えた機体は空中分解してしまいます。

どうにか生還したマーヴェリックでしたが、最新鋭機を鉄くずにしてしまった事から、永久に飛行禁止を言い渡されてもおかしくない状況に。しかし、かつてトップの座を争った、現在は太平洋艦隊司令官である、トム・“アイスマン”・カザンスキー大将(演:ヴァル・キルマー)の強い要望により、ノースアイランド海軍航空基地にてトップガンの教官を務めるよう命じられます。

彼が教官を任じられたのは、ある極秘任務を成功に導くためでした。
その内容は、どこかのならず者国家がとある場所で濃縮ウランプラントを建設しているらしく、それが稼働する前に破壊する、というもの。ミッション成功のためにトップガンを更に鍛え、任務を遂行する人員を選抜する、というのがマーヴェリックに与えられた役割でした。

アイスマンの頼みという事で、渋々ながらもその命に応じたマーヴェリック。
しかし、いかに精鋭揃いといっても最難関のミッションから生還出来るだけの練度にはなかなか至らず、更に参加するパイロットの中には、亡き相棒の息子であるブラッドリー・“ルースター”・ブラッドショウ大尉(マイルズ・テラー)がいたりと、一筋縄ではいかない様子。

果たしてマーヴェリックたちは、ミッションを成功させ、生きて帰ってくることが出来るのか――。

というのがあらすじ。

 

まず率直に、やはり映画館で見て大正解でした。
僕はIMAX上映にて鑑賞したんですが、体にビリビリ響くほどの飛行音の迫力は格別でした。これだけでも映画館で見る価値は大いにあると思います。

それと、前作を直前に見たのも大正解でした。
本作は前作へのリスペクトに溢れていて、オマージュしたようなシーンが至る所にあって、そのたびに「おぉっ!このシーンは!」みたいな反応が出来て楽しかったです。というか、オープニングでの『Danger Zone』が流れる中の戦闘機発進シーンをはじめ、映画全体を通して前作をそのまま現代に置き換えたような作りになっていて、めっちゃ心が震えました。当時熱狂した人は、オープニングだけでご飯何杯いけるんだってくらい(?)に感動するんじゃないでしょうか。

それでいて、前作では「なんでいきなりビーチバレー?」とか、「そもそもトップガンが訓練してんのって何のため?」みたいな、目的がいまいちよくわからなかった、映画として見せるためだけに存在するようなところも、
「成功不可能と思われる任務を成功させるために訓練する」
「チームの結束を深めるためにみんなでアメフトをやる、しかも実際の空中戦と同じように攻守入り乱れる変則ルールで」
といった感じでしっかりフォローがされていて、すごく映画として見やすくなっていると感じました。まぁ、なんでビーチで裸でやるのかは知らんけど。

トムが当時と変わらぬハンサムさに渋みを更に足したようなビジュアルなのも最高。ただ、見た目が若すぎてトムだけ時間が止まってんのか?と錯覚しそうになります。アイスマン等の前作に登場した人物も出てきますが、その人達がしっかりと年月を重ねているのに対し、トムだけがあまりにも若々しいのがもはや違和感すら感じます(笑)

あとは何といっても、こだわりぬいた戦闘機の飛行シーンは圧巻の素晴らしさ。
CGは一切使わず実際に戦闘機を飛ばして撮影されているほか、コクピットを映すシーンではちゃんと飛んでいる戦闘機に俳優が乗り込んで、そこでセリフを言っているんだとか。まずはGに耐える訓練をしなきゃならないとか、俳優さんたちは大変だったろうな…。しかもトムは自分のだけでなく各俳優のトレーニングメニューの調整とかも自身でやっていたそうで、並々ならぬ思いを感じます。でもそのおかげで、画面から伝わる臨場感や迫力は凄まじいものがありました。

最後もわざわざあの機体に乗る展開を用意するとか、本当にファンサービスの行き届いた映画だなぁ、と思いました。

 

そんな感じで、評価の高さも頷ける、非常に満足度の高い作品になっていました。
「これぞ“映画”だ!」と思えるエンターテインメント作品だと思いますので、なるべく大きい画面、なるべく良い音響で鑑賞することをオススメします。

という事で、映画『トップガン マーヴェリック』の感想でした。

ではまた。