GORGOM NO SHIWAZAKA

ゴルゴムのしわざか!

映画『ウィッシュ』感想(ネタバレ)

映画『ウィッシュ』の感想になります。
ネタバレを含みますので、お読みになる際はご注意ください。

何世代にもわたって世界中の人々に夢と希望を与え続ける、ウォルト・ディズニー・カンパニー

2023年に創立100周年を迎え、記念作として製作されたのが、本作『ウィッシュ』になります。

人々の“願い”を守るために立ち上がる少女の奮闘を描いた、ファンタジー・ミュージカル・アニメーション作品となっています。

 

もくじ

 

概要

監督を務めるのは、『ターザン』や『アナと雪の女王』などの監督としても知られるクリス・バックと、『ズートピア』『モアナと伝説の海』『ラーヤと龍の王国』などのストーリーを担当したファウン・ヴィーラスンソーン

脚本は、『シュガー・ラッシュ』の脚本や『ミラベルと魔法だらけの家』の製作総指揮を務めたジェニファー・リー

製作に『プリンセスと魔法のキス』などのピーター・デル・ヴェッコや、『ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界』などのフアン・パブロ・レイジェスといった、ディズニー作品を数多く手掛けてきた面々がスタッフ陣を務めています。

 

今回僕は吹替版で鑑賞したので、キャストはそちらを紹介します。

主人公の声を演じるのは、乃木坂46の元メンバーとして知られる生田絵梨花

ヴィラン(敵役)の声は、歌手・俳優として活躍する福山雅治

その他、レジェンド声優の山寺宏一、元宝塚トップスターの檀れい、大御所俳優の鹿賀丈史などが主要キャストを演じています。

また、これまでのディズニー作品に出演した俳優陣や、ディズニーファンの芸能人などが多数カメオ出演しているようです。あまりの豪華っぷりに、ちょっと調べたらぶったまげました。さすがは100周年記念作。

 

『ワンス・アポン・ア・スタジオ -100年の思い出-』

『ウィッシュ』上映前に、短編作品『ワンス・アポン・ア・スタジオ -100年の思い出-』が上映されました。
これは、ウォルト・ディズニー・カンパニー創立100周年の記念として製作された作品で、2023年6月のアヌシー国際アニメーション映画祭のオープニングセレモニーで上映されたものだそうです。ちなみにDisney+でも鑑賞できます。

ストーリーとしては、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオにて、スタッフが誰もいなくなった隙にポスターなどから飛び出したミッキーたちディズニーキャラクターが、100周年のお祝いにみんなで記念写真を撮ろうとする、というもの。

あんなキャラ、こんなキャラ、非常に多くのキャラがほぼオリジナルキャストで出演しており、密度感がとんでもないことになっておりました。ディズニー作品に携わった人、ディズニー作品を楽しんできた人への感謝の気持ちが伝わってくるような、愛情がたっぷりこもった作品だったと思います。

これだけでも十分映画1本分の金取れるだろ、というくらいに満足度の高い作品でした。

 

予告編


www.youtube.com

 

あらすじ

地中海に浮かぶ島国、ロサス王国
魔術師のマグニフィコ王(声:福山雅治)が治めるこの国は、「なんでも願いが叶う国」として知られていました。18歳になったとき、自身の最も大切な“願い”を捧げることで、どんな願いでも叶うと言われています。

この国で暮らすアーシャ(声:生田絵梨花)は、ロサスが大好きな17歳の女の子。明るく元気いっぱいな彼女は、今日もツアーガイドとして観光客をもてなしています。

ある日、アーシャはマグニフィコ王の弟子となるための面接を受けることに。
しかしそこで、彼女は王の真の思惑を知ってしまいます。王が叶える願いは、国のためになると彼が独断で判断したものだけ。それ以外の願いは、永遠に叶えられないまま、その人はその生涯を終えるのです。そんなのはおかしい、叶えられないのなら、その願いは持ち主に返すべきだと言うも、王は聞く耳を持ちません。

国の真の姿を目の当たりにしたアーシャは落ち込みます。
その夜、亡き父の言葉を思い出し、星に願いをかける彼女のもとへ、空から一筋の光が下りてきます。それは、魔法の力を持つ“願い星”、スターでした。

スターに励まされたアーシャは、みんなの“願い”を守るために立ち上がることを決意する――。

というのがあらすじ。

 

本編感想

記念作にふさわしい、素晴らしい作品でした。

個人的にとても良いと思ったのが、スターとマグニフィコ王以外の、アーシャをはじめとするキャラクターが「何も特別な力を持っていない」、という点。また、そんなアーシャたちが、「戦う」のではなく「願いを取り戻す」ために行動する、というのがまた良いなぁと。彼女たちの武器は、「心の強さ」ただひとつ。でもそれが最終的に、邪悪な力に支配された王の魔法をも打ち砕く。夢、希望、思い、それらの大事さを教えてくれる、非常に優れた作品になっていると思いました。

本作でヴィランとなるマグニフィコ王も、そこまで悪い人じゃないのが何とも良かったです。元々は本当に国民のためを思って“願い”を預かっていたように思いますが、だんだんと「自分の国」を守る方に固執していき、それを脅かす存在=スターが現れたことで遂には禁断の力に手を伸ばし、闇の魔力に呑み込まれてしまう…という感じでした。とても魅力的なヴィランだったと思います。

 

アニメーションのクオリティは、言わずもがな。各キャラの動きや表情などが本当に存在するかのように活き活きとしているのは、本当にすごいとしか言いようがありません。さらに本作では、近年のディズニー作品のような立体的なCGよりも、若干質感をセルルックに寄せているように思いました。手抜きでそうしているのではなく、むしろ逆ですからね。CGで作成した映像を、わざわざアニメっぽくしてるんですからね。僕はどちらかというと、本作のような質感の方が好みです。

ミュージカルシーンも、歌手やミュージカルで活躍している人を起用しているだけあって、とても良かったです。特に主演の生田絵梨花さんは、演技力、歌唱力共に申し分ないクオリティでした。アーシャの友達のひとりにやたら歌上手い人いるな…まさかCrystal Kayか?と思いましたが、歌手としても活躍されている青野沙穂さんという方でした。ニワカでごめんなさい。
福山雅治は完全に福山雅治でしたが、それもまた味があって良き。キャラにも合ってました。

歌自体もとても良かったです。特に、予告編などでも流れる『ウィッシュ~この願い~』は、初めは願掛けのような意味合いで歌っていたように思いましたが、クライマックスでは大きな決意の表れとしてみんなで合唱していたのが、なんだかすごくグッときて泣きそうになりました。

 

おわりに

短いかつ中途半端な感じですが、こんなもんにしときます。

映画館で見るディズニー映画は『塔の上のラプンツェル』以来だったと思いますが、隣の席の子供が終始ポップコーンをワッシャワシャ音を立てながら食べていたのも含め、色んな意味でとても良い鑑賞体験でした。ギリギリレイトショーじゃないくらいの割と遅い時間の上映会だったんだけどな…やっぱ都会ど真ん中の映画館は僕のような陰キャには合わないな…。むさいオッサンの筋肉が躍動する作品ばかりでなく、こうした作品も見て心のバランスを取っていかなきゃですね。

ということで、映画『ウィッシュ』の感想でした。

ではまた。