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ゴルゴムのしわざか!

映画『THE FIRST SLAM DUNK』感想(ネタバレ)

映画『THE FIRST SLAM DUNK』の感想になります。
ネタバレを含みますので、お読みになる際はご注意ください。

SLAM DUNK』は、1990年から1996年にかけて週刊少年ジャンプで連載されていた、バスケットボールを題材とした漫画です。

ジャンプ黄金期に連載されていた作品であり、その中でもトップクラスの人気を誇っていました。現在の累計発行部数は1億7000万部を突破しており、これ以降に発表されたバスケ漫画はおそらく全てスラムダンクを何かしら意識してるだろうというくらいに、大きな影響を与えたのは間違いないかと思います。

1993年からはTVアニメも放送され、『君が好きだと叫びたい』『あなただけ見つめてる』『世界が終わるまでは…』などの主題歌は、軒並みミリオンセールスを記録。確かアニソンでオリコン1位獲ったのって、『世界が終わるまでは…』が史上初じゃなかったっけ。『キャプテン翼』をきっかけにサッカー始める子供が続出したように、スラムダンクをきっかけにバスケを始める子供も大勢おり、まさに社会現象といえるほどの人気を博した作品です。

 

僕はモロに直撃世代の人間なので、漫画も読んでたし、アニメも見ていました。とはいえ、どちらかというとサッカー少年だった僕はそこまで熱中するわけでもなく、漫画もアニメも途切れ途切れに見ていた、という感じでした。なので正直細かいところはあまり覚えてなかったり…。漫画は改めて読み直したいなぁ。
そーいや以前、古本屋に完全版全巻セットが打ってて、でもその時お金が無くて断念し、給料入ったら買いに来よ!と思ったら次行ったときには売り切れてた…という、懐かしき思い出。

 

もくじ

 

概要

そんなスラムダンク、連載終了から実に26年ぶりに、新作アニメが劇場公開される事となりました。
それが本作、『THE FIRST SLAM DUNK』です。

原作の最終戦である、全国大会第2回戦、湘北高校山王工業高校との試合が描かれています。

 

監督・脚本、あと作画監督は、原作者井上雄彦氏が自ら務めるという、気合の入りっぷり。

キャスト陣はTVアニメから一新され、賛否両論を呼びました。

主題歌にはThe Birthday10-FEETが起用され(監督直々のオファーだったとか)、10-FEETのVo,Gtを務めるTAKUMA氏は、松任谷由実のコンサートの音楽監督などを務める武部聡志氏とともに、劇中音楽の作曲も担当しています。

 

予告編


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あらすじ

神奈川県立湘北高校
バスケの名門、とは呼べない無名の高校でしたが、今年はメンバーにも恵まれ、快進撃を続けていました。

彼らは夏のインターハイ県予選で準優勝を果たし、遂に本戦への出場を果たします。トーナメント1回戦も勝利を収め、2回戦の相手は、インターハイ3連覇も果たした優勝候補筆頭、秋田県代表の山王工業高校

それぞれがそれぞれの思いを胸に、試合開始の笛が鳴る――。

というのがあらすじ。

 


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キャラクター紹介

ご存じの方も多いかと思いますが、主要キャラやそのポジションなどを簡単にご紹介します。

  • 宮城リョータ(声:仲村宗悟) - ポイントガード
    小柄な体格ながら、持ち前のスピードと類まれなるセンスを持ち、その高い技術でもってチームの起点となる次期キャプテン候補。

  • 三井寿(声:笠間淳) - シューティングガード
    中学時代にMVPに選ばれるほどの天才シューターでありながら、ケガが原因で挫折。一度はやさぐれるものの、バスケへの熱意を捨てきれず、その後チームに復帰。長らく練習に参加していなかったため、スタミナに難あり。

  • 赤木剛憲(声:三宅健太) - センター
    湘北バスケ部主将。持ち前の体格とパワーを武器に、ゴール下で力を発揮するチームの大黒柱。バスケへの思いは誰よりも強く、それゆえに周りに厳しく当たってしまうことも。

  • 流川楓(声:神尾晋一朗) - スモールフォワード
    中学時代からスタープレイヤーとして活躍していた天才。抜群の得点能力を持ち、どこからでも得点につなげることが出来るマルチプレイヤー。1年生ながら、その実力は既に全国レベル。

  • 桜木花道(声:木村昴) - パワーフォワード
    バスケを初めてまだ4ヶ月という初心者でありながら、恵まれた体格と驚異的な身体能力でめきめきと才能を開花させている、意外性No.1の男。極度の自信家であり、自惚れ屋でもあるものの、そのがむしゃらなプレイスタイルは観客の心を掴む。

  • 小暮公延(声:岩崎諒太) - 控え
    赤木とは中学からの親友で、現在は副主将を務める。温厚な性格で、喧嘩の仲裁に入ったり、精神的支えとなったりと、湘北バスケ部になくてはならない人物。実質上のシックスマンであり、控えとはいえ活躍の機会は多い。

  • 彩子(声:瀬戸麻沙美) - マネージャー
    肝の据わった性格で、誰に対しても物怖じせず、その明るさで部員たちを叱咤激励する。リョータが好意を寄せているが、あまり相手にしていない。

  • 安西光義(声:宝亀克寿) - 監督
    “白髪仏(ホワイトヘアードブッダ)”とも呼ばれる、非常に物腰の柔らかい湘北バスケ部の監督。優しく的確な指導で、部員たちを導く。実はバスケ界では名の知れた人物らしい。

そのほか、桜木が好意を寄せる赤木の妹、赤木晴子(声:坂本真綾)や桜木軍団、対戦校の山王のメンバーなど個性的な面々が多く登場しますが、割愛。

 

本編感想

多くは語りません。とにかく見てほしいです。
個人的に、2022年No.1と言っていいほどに素晴らしい作品だと思いました。

 

本作は、声優交代を公開ギリギリに発表したことと、あらすじを公開まで頑なに伏せていたことが合わさったせいか、前評判があまりよくありませんでした。声優交代はTVアニメから続投することを信じていたファンを裏切る結果になってしまったし、ストーリーは原作の“その後”が描かれることを期待したファンを落胆させてしまったのかな、と。

僕もTVアニメのキャスティングはこの上ない最高のものだと思ってはいますが、本作の声優陣も、桜木役の木村昴だけちょっとだけイメージと違うかなーと思っただけで、違和感はほとんどありませんでした。あらすじに関しても、僕はなるべく何も知らない状態で見たい人間なので、むしろ伏せてくれてありがたいとすら思っています。

 

アニメーションも本当に良くて、CGアニメを駆使したリアリティのあるバスケシーンが、井上氏の描く絵そのままの超絶作画でヌルヌル動き回るのがもう、言葉で言い表せないほどに凄かったです。僕はバスケのルールとかテクニックとかあまり詳しくないですが、それでも細かい視線の動きとか演出とかで、「コイツは今とんでもないことをやってるんだな」というのがすぐにわかるようになっていて、見応えが半端なかったです。

 

何よりも良かったのが、本来の主人公である桜木ではなく、りょーちんこと宮城リョータを主軸としてストーリーが構成されていたこと。
僕が幼い頃は、スラムダンクの影響で名前に「りょう」のつく人は無条件であだ名がりょーちんになり、多分に漏れず僕もそうだったことから、個人的にリョータが推しメンとなっておりまして。(同様に、「みつ」とか「三」とかが名前に含まれる人は無条件でミッチーと呼ばれていました。)なので、本作を見て非常に驚いたと同時に、まるで自分のことのように嬉しかったです。

本作は湘北 vs 山王の試合をただひたすらに流すだけ、という割り切った作りながら、合間合間にリョータの生い立ちや他の部員との関係性などが挟まれることで、ドラマとしても非常に見応えのあるものになっていました。
僕は存在自体知らなかったのですが、リョータの過去や家族構成などに関しては、連載終了後にジャンプに掲載された『ピアス』という読切がベースになっているんだとか。憧れだった兄、ソータ(声:梶原岳人)との死別、母カオル(声:園崎未恵)とのギクシャクした関係など、なかなかにつらい境遇に置かれていたことがわかり、開始1分くらいでもう泣いてましたね…。その後もすごい感情移入しちゃって、事あるごとに泣きまくってました。

 

音楽も、親和性が高くてとても良かったです。
ホイッスルの音からシームレスに疾走感抜群の音楽に繋がるとことか、鳥肌が立つほど興奮しました。たびたび無音になるところも、緊迫感を演出していてすごく良かったです。余談ですが、一度無音の時に後ろの方からLINEの着信音が聞こえてきて、シバキ倒してやろうかと思いました。マナーモードという概念は無いのか?


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おわりに

ちょっと短めですが、感想は以上になります。

バスケを知らない人でも楽しめると思いますし、W杯の時だけ日本代表を応援するような人(僕がそうです)は、感動必至の作品になっていると思います。当時スラムダンクに熱中した人、全く知らない人、多くに人に鑑賞していただきたい、素晴らしい作品でした。

ということで、映画『THE FIRST SLAM DUNK』の感想でした。

ではまた。