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映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』感想(ネタバレ)

映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の感想になります。
ネタバレを含みますので、お読みになる際はご注意ください。

2009年に公開され、全世界における歴代興行収入第1位を記録している超大作、『アバター』。
その13年ぶりとなる待望の続編が本作、『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』です。

1作目を初めて鑑賞したときの僕の感想は以下。本当に素晴らしくて、めちゃくちゃ感動してしまいました。

blacksun.hateblo.jp

 

もくじ

 

概要

アバター』シリーズは全5部作を予定しているそうで、その第2作目が本作、ということになります。
5作とも惑星パンドラを舞台としながら、それぞれが完全に独立した物語で描かれる、って確かどこかで言っていたような気がしますが、本作でもジェイクが主役だったので、そこは実現しなかったみたいですね。どちらかというとジェイクの子供たちが主役な気もしますが、少なくとも独立した物語ではなく、地続きな続編となっています。

 

原案・製作・脚本・監督は、巨匠、ジェームズ・キャメロン
ターミネーター』シリーズや『タイタニック』など、世界的大ヒット作を多く手掛ける、言わずと知れた御大ですね。

主演は前作から引き続き、サム・ワーシントンが務めています。
何気に『ターミネーター4』でもキーパーソンとして出てましたね。まぁ、4はキャメロンはほぼ関わってませんが…。

前作で主人公と結ばれ、本作でもその絆の深さを見せるキャラを演じるのが、ゾーイ・ザルタナ
アメコミファンには、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のガモーラと言えばわかるかと思います。

本作でも敵として立ちはだかるキャラを演じるのが、スティーヴン・ラング
ドント・ブリーズ』での怪演が記憶に新しいです。

前作に登場した地球人の博士と、新登場となる主人公たちの娘の二役を演じるのが、シガニー・ウィーバー
エイリアン』シリーズでのパワフルな演技が印象的ですね。芸人の友近がよくやってるアレです(笑)

 

その他、多くの俳優陣が出演していますが、キリが無いので割愛。
感想に移らせていただきます。

 

予告編


www.youtube.com

 

あらすじ

地球から遠く離れた惑星、パンドラ
地球人の元海兵隊員、ジェイク・サリー(演:サム・ワーシントン)は、アバターの身体で原住民族ナヴィとの交流を深め、地球人としてではなくナヴィとして生きていく事を決断。それから10年以上の時が経ち、オマティカヤ族族長の娘、ネイティリ(演:ゾーイ・ザルタナ)とジェイクとの間には、3人の子供が生まれていました。

父に憧れる優秀な長男、ネテヤム(演:ジェイミー・フラッター)。
何かとトラブルを起こしがちな次男、ロアク(演:ブリテンダルトン)。
なんにでも興味津々な末っ子娘、“トゥク”ことタクティレイ(演:トリニティ・ジョリー・ブリス)。
それから、今は亡きグレイス・オーガスティン博士(演:シガニー・ウィーバー)のアバターより産まれた謎多き少女、キリ(演:シガニー・ウィーバー)と、先の戦いでパンドラに残された地球人の少年、“スパイダー”ことマイルズ・ソコロ(演:ジャック・チャンピオン)を養子に迎え、穏やかに暮らしていました。

そこへ、追い返したはずの地球人=スカイ・ピープルが、再びパンドラの地に飛来。
今回の目的は資源の採掘ではなく、どうやら地球に限界が迫っていることから、パンドラを第2の故郷にしようとしているようです。森を焼き払う人類に対し、ジェイク達は彼らの武装を奪ったりしながら、自分達の住処を奪われぬよう、徹底抗戦します。

人類の拠点、ブリッジヘッドシティにて、前作で死んだはずのマイルズ・クオリッチ大佐(演:スティーヴン・ラング)は、ナヴィに瓜二つの身体で目を覚まします。アバター計画」に代わる「リコンビナント計画」にて、死ぬ前の彼の人格を、地球人とナヴィのDNAを掛け合わせた人造生命体へと移植したのでした。
抵抗を続けるナヴィ達を黙らせるため、また自身の復讐のため、クオリッチはジェイクに狙いを定めます。それを知ったジェイクは、一族への被害を防ぐため、家族と共にオマティカヤ族を離れることを決めます。

逃避行を続けるジェイク一家が辿り着いたのは、“海の民”メトカイナ族の住処。
リーダーのトノワリ(演:クリフ・カーティス)とその妻ロナル(演:ケイト・ウィンスレット)は、渋々ながらジェイク達を受け入れてくれました。“森の民”であるオマティカヤ族とは全く異なる生活を送る彼らに順応するため、ジェイクと子供たちは彼らの生き方を学んでいきます。

しかし、ジェイクを探すクオリッチの魔の手は、すぐそこまで迫っているのでした――。

というのがあらすじ。

 

本編感想

更にクオリティを増した映像美

始まってすぐ、パンドラの壮大な風景が映し出されます。もうそれがすごいのなんの。
単純に映像だけ取っても、今回は海面や水中が映る場面が非常に多いのですが、前作から更に進化したレンダリング技術でとてつもなく緻密に描写されており、CGなのか実写なのか全く区別がつかないほどでした。

更に、今回は出来るだけ良い環境で見たいと思い、IMAX3D・HFR(ハイ・フレーム・レート)という上映方式で見たんですが、あの美しすぎるパンドラの景色が視界いっぱいに広がって、更にそれがヌルヌルと滑らかに動く様は、まさにその世界に入り込んだような感覚で、没入感がすごかったです。多少値は張るけれど、鑑賞を予定されている方は絶対にIMAX3D・HFRで見た方が良いです。

 

打倒!ナショジオ

メトカイナ族の生き方を学ぶ場面、これは前作でジェイクがオマティカヤ族の生き方を学んだのとそっくり同じことをやってるんですが、これがまぁー良かったです。海の生き物たちがたくさん登場し、そのひとつひとつが丁寧に作りこまれているので、まるでナショナルジオグラフィックを見ているようでした。「彼らにとって歌はうんぬんかんぬん」とか「この生き物はこういう生態を持っている」とか、時折入るナレーションも、ナショジオ感をさらに増幅させているように感じました。(ナショジオ感とは…)

監督は2011年からナショナルジオグラフィック協会所属の探検家としても活動しているようですし、それが少なからず影響しているんですかね。なんにせよ、美麗極まりない映像と相まって見応えが半端なかったので、バトルはいいからこっちをもっと見せてくれ、とすら思いました。あと、パンフレットもさながら生き物図鑑のようになっていて、めちゃくちゃ読みごたえがあって楽しかったです。きっとジェームズ・キャメロンの頭の中では、パンドラの生態系の全てが創造されているんだろうなぁ。普通の人間ならとっくに脳のキャパオーバーしてるんじゃないかな…すごすぎる。

 

尻の痛みとの戦い

本作の上映時間は、なんと192分。3時間越えです。前作も3時間近くあってかなり長い部類ですが、本作はさらに延びています。
トイレ問題は始まる前にしっかり絞り出しておいたので大丈夫でしたが、直前に『THE FIRST SLAM DUNK』を鑑賞しており、2時間座りっぱなしで尻にダメージが蓄積していたのもあって、中盤くらいから尻が痛すぎてヤバかったです。

前作を見たときは、上映中一切痛みを感じることなく鑑賞することが出来たんですよね。その日それしか鑑賞してないので尻のコンディションが万全だった、ということかもしれませんが、全く没入感を損なわなかった前作に対し、本作にはちょっと冗長かなーと思うところがあって、集中を欠いたのも原因のひとつのような気がします。

 

とりあえず、ストーリーの大枠が前作からあまり変わってないんですよね。美しいパンドラの環境を破壊しようとする人類を止めるために、主人公たちががんばる、みたいな。メインヴィラン的な相手も前作と同じクオリッチですし、前作では人類とナヴィとの狭間で揺れるジェイク、みたいな要素がありましたが、本作にはそれも無いですし。

子供たち、特にロアクの精神的な成長とか、キリの出生の謎とか、面白いところもたくさんあったのは間違いないんですけどね。やりたいこと、見せたいことがたくさんあり過ぎて、ちょっと間延びしているように見えちゃったかなーと。

てか、前作でオーガスティン博士が実現しようとしてた、人類とナヴィとの共生はどーなったんでしょうね?本作では最初から最後までバチバチでしたし、もはや人類にその気はないのかしら。

 

その他

ナヴィの女の子たちは、ポスターとかの静止画で見るとそうでもないのに、動いてるのを見るとものすごく可愛く見えるのが不思議。ネイティリはもちろんのこと、トゥクやキリ、それからトノワリの娘のツィレヤ(演:ベイリー・バス)などの新キャラたちが本当に可愛らしかったです。

クジラに似た生態を持つトゥルクンの、脳から抽出される成分を狙ってるハンターの人達、なんかすごい露悪的に描かれてましたね。彼らは彼らで生きるために働いてるだけのような気もしますが…。監督は捕鯨反対派なのかしら。

最後、クオリッチは結局生き残ってましたが、次作では味方になるフラグかな?と思いました。いいキャラだと思うし、スティーヴン・ラングも大好きな俳優さんですが、これ以上は出なくてもいいかな…という思い。

あとスパイダー、最後はシレっとジェイク達の元に戻ってきてましたが、お前…本意ではないとはいえガッツリと敵に協力してた野郎が、どの面下げて戻ってきてんのや…?と思ってしまいました。ブチ切れたネイティリにガチで殺されかけたのとかも、ええんかお前さん…?と思いましたしおすし。今後もわだかまりが残りそうな気がする。

 

おわりに

こんなもんにしときます。

映像美に関しては、期待以上に素晴らしいものでした。ストーリーに関しては少し乗れないところもありましたが、十分に満足できるものだったかと思います。2024年に第3作目が公開予定とのことなので、非常に期待しています。キリの不思議な力とか出生の秘密とか、まだ残された謎もあるので、3作目以降で明かされてくれるといいなぁ。

ということで、映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の感想でした。

ではまた。