GORGOM NO SHIWAZAKA

ゴルゴムのしわざか!

映画『ゴジラ-1.0』感想(ネタバレ)

映画『ゴジラ-1.0』の感想になります。
ネタバレを含みますので、お読みになる際はご注意ください。

1954年。
日本初の特撮怪獣映画、『ゴジラ』が公開されました。

終戦直後の日本で「核の恐怖」を描いたこの映画は空前の大ヒットを記録し、日本のみならず世界中の特撮作品にも大きな影響を与えました。特撮の歴史を変えた、まさにエポックメイキングな作品です。

余談ですが、ゴジラ1作目の公開後、「どうしてゴジラが殺されなければならないのか」「ゴジラがかわいそう」といった抗議が殺到したらしいです。今も冬眠前のクマに対して同じこと言う人がウジャウジャいるようですし、人間ってホント変わらないんだなぁと思ってしまう…。

 

時は流れ、2023年。
2016年公開の『シン・ゴジラ』から実に7年ぶりに、ゴジラ生誕70周年記念作品として、再び終戦直後の日本を舞台としたゴジラ映画が製作されることとなりました。

それが本作、『ゴジラ-1.0(マイナスワン)』です。

正確には生誕70周年は来年ですが、来年にはハリウッドにて『ゴジラvsコング』の続編が公開予定らしく、契約の関係で同じ年にゴジラ映画を公開できないことから、本作は今年の公開となったそうです。本場は日本なんだから譲ってくれてもいいのに…。

 

もくじ

 

概要

監督・脚本・VFXを務めるのは、今や日本を代表する映画監督である、山崎貴
ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズが特に有名かと思いますが、僕は『ジュブナイル』や『リターナー』を推したい世代。ドラえもんドラクエなど、CGアニメの作品も多く手掛けています。世間の評価はまぁ…うん…。

あと、山崎監督作品と言えば株式会社白組VFXを担当することでおなじみですが、白組と聞くと『魔弾戦記リュウケンドー』や、『トミカヒーロー レスキューフォース』および『レスキューファイヤー』を思い浮かべてしまうのが特オタの宿命。タカトミ系ヒーロー番組は知名度は低めですが、名作揃いなのでぜひ見てほしいです(布教)。

 

主演は、日本の有名監督がこぞって使いたがるでお馴染みの(※個人の感覚です)神木隆之介

もうひとり、主要キャストを演じるのが、こちらも今や日本を代表する俳優である、浜辺美波

そのほか、吉岡秀隆佐々木蔵之介山田裕貴青木崇高安藤サクラなど、豪華俳優陣が出演しています。

 

予告編


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あらすじ

1945年。第二次世界大戦末期。

日本兵敷島浩一(演:神木隆之介)の操縦する零戦は、故障のため大戸島の不時着場へ降り立っていました。整備兵の橘宗作(演:青木崇高)は、どこにも故障箇所が無いことを訝しく思います。海辺には大量の深海魚の死骸が浮き上がっていました。

その夜、島に正体不明の巨大生物が出現。兵士たちは“それ”を、島で伝承として語り継がれる“呉爾羅(ゴジラ)”と呼びます。橘は敷島へ零戦の機銃で撃つよう指示するも、恐怖のあまり敷島はその場を逃亡。橘を残し、兵士たちは全滅してしまいます。

 

同年、冬。

終戦後、東京の実家へ戻った敷島ですが、家は空襲で跡形もなくなっていました。何もかも失った彼は、闇市で出会った大石典子(演:浜辺美波)と、彼女の連れ子である明子と共同生活をすることになります。

しばらくして、米軍が海中に残した機雷を撤去する仕事に就くことになった敷島。危険を伴う仕事ですが、その分給料はよく、少しずつ生活も安定していきます。そんなある日、敷島たちの乗る小舟は、戦艦を沈めるほどの“何か”を足止めするよう指令を受けます。海には、大量の深海魚の死骸が。その光景に、かつての惨劇が頭をよぎります。

そう、戦艦を沈めたのは、あの日から比べ物にならないほど巨大に成長した、あの怪物でした――。

というのがあらすじ。

 

本編感想

僕は本作を見て、とても感動しました。

ひとつ前の『ザ・クリエイター/創造者』の記事で、「自己犠牲を美徳とするような終わり方」はあまり好きではない、と書きました。日本でも、余命いくばくもない人が運命の人に出会って最期は遺された方が号泣して終わるタイプの、お涙頂戴系の作品って毎年のように公開されてますよね。最近はそういうの全然好きになれなくて。セカチューとか、当時は映画館へ見に行ってめちゃくちゃ泣きましたが、今はあまり見たいとは思わないかな…。多分見たら泣くけど。

 

なので、本作の「生きることこそが美徳」みたいな描き方は、今の僕の好みにマッチしていて、すごく感動した次第です。どんなに苦しくても、みっともなくても、それでも生きる。それこそが素晴らしいんだと教えてくれる、そういう作品が見れることを期待して見に行ったので、しっかりと僕が見たいものを見ることが出来て満足です。

ちなみに、僕がそうした作品を好きになったきっかけは、多分『ブラックジャックによろしく』の漫画を読んだのがきっかけです。ドラマ版から入ったクチなのですが、漫画版はドラマよりもはるかにエグくて、だからこそ生きることの尊さが際立っているように思えて、ボロボロに泣かされました。作者が全話無料で公開しているので、ぜひ読んでみてください(布教)。

 

終戦直後という舞台設定も上手いなぁと思いました。

本作が戦争映画として出来がいいのかは僕にはわかりませんが、戦争を「人間性を崩壊させるもの」として描いていたのが、心にズッシリとくるものがありました。敷島が大戸島での惨劇を毎晩夢に見て、しまいには悪夢と現実の境がわからなくなるシーンは、つらすぎて涙が止まりませんでした。

戦時中、日本では特に「命を捨てる覚悟で戦うこと」がよしとされてきました。それがいかに愚かな考えであるかは今を生きる僕らにはわかりますが、当時の人たちにとってはそれが当たり前だったわけで。しかし、終戦を機に、今後は誰もが未来を生きていいんだと。それを当たり前にしていこうと。死ぬためにではなく、生きるために戦っていこうと。野田教授が劇中でこんな感じのことを言うシーン、すごく心に響きました。

なので、ラストで典子が生きていたのも、作品のテーマと合っていて良かったと思っています。「山崎作品だからどうせ生きてるんでしょ」なんて、そんなひねくれた考えやめましょうよ。

 

本作におけるゴジラの描き方も、とても良かったと思います。

邦画としては最高峰のVFXや、おなじみのあの劇伴の使い方も素晴らしくて、ゴジラ映画としての見応えも抜群でした。特に劇伴に関しては、確か2回ほど使われていたと思うのですが、1回目はゴジラが迫ってくる恐怖を演出するために使われ、対して2回目は戦艦がゴジラに向かっていくときの期待と決意を演出するために使われていたのが印象的でした。同じ曲でもこうも見え方が変わるのか、と。

ゴジラの原典が「核の恐怖」を象徴するものであるからうんぬん、とかそういうのは詳しい人にお任せするとして。本作のゴジラは、足元にあるものや邪魔してくるものをただひたすらに蹂躙するだけの、破壊の象徴として描かれていました。しかもその強さがあまりにも圧倒的で、特に銀座で放射熱線を放つシーン(発射前の背中のトゲトゲがせりあがってくるシークエンスにテンション爆上がり)とか、民衆は何が起きてるのかわからずただ立ち尽くしてるだけなのが印象的で、絶望感を感じさせるものでした。あのシーンで一瞬、橋爪功さんが映った気がしますが、あれは何だったんだろう…?

そーいや上映終了後、ぞろぞろと劇場を出る列の中で、「俺、ゴジラが悪役なのあんま好きじゃないんだよなぁ~」みたいな感想を話している人がいました(盗み聞きみたいになっちゃってスミマセン)。これを聞いて、僕は「本作のゴジラのどこが“悪”なんだろう?」と思ってしまいまして。というかそもそも、ゴジラが“善”な作品ってあるんでしょうか…?全作見てるわけじゃないのでちょっとわかんないんですけども。ギャレゴジとか、ドハゴジとか、その辺のこと言ってるのかな?僕も大好きな作品ですが、善とか悪とか、そういうもんじゃない気がするけどなぁ…。

とまぁとにかく、本作でのゴジラの描き方も、僕はすごく良いと思いました。具体的にどう良いのかはうまく言葉に出来ないですが、とにかくなんか良かったです(小並感)

 

最後、意味深に典子の首元にズームしていましたが、その意味は果たして…?まさか、続編あるのか…?
…まぁ、単なる映画あるあるの続編匂わせだとは思いますが。

 

おわりに

感想は以上になります。

シン・ゴジラ』との比較とかはね、既に多くの方がやっていますし、僕は特にやりません。というか、あっちがあーで、こっちがこーでみたいな、考察とかできません。シンゴジも超面白いし、本作も超面白かったです(KONAMI感)

今後もこういった、良質な国産のゴジラ映画が製作されていってくれることを願うばかりです。

ということで、映画『ゴジラ-1.0』の感想でした。

ではまた。